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大きな企業には、接待などのために迎賓館を所有することがある。今の企業でこのような迎賓館を所有するところは少ないかもと想像するが、歴史ある財閥系の企業などには迎賓館として贅【ぜい】を尽くされた建物が利用されてきたのはご存知の方も多いと思う。近年は経費削減で、なかなか接待の為に投資とは難しいご時世かなと思うところだ。今後このような建物が生まれにくいとすれば、益々大事に保存すべき建物である。
ということで、近代化遺産に指定されている「三井港倶楽部」をご紹介したい。言うに及ばず三井のお膝元大牟田は、三井鉱山を中心に三井系企業が経済基盤となってきた街だが、石炭需要に活況を呈する頃には三井関係の社交倶楽部として利用され、また外国高級船員の宿泊や接待、あるときは皇族や財界人等を迎い入れてきた。三池港の開港は明治41年、三井港倶楽部もこの年に開館している。
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