竣工は1893年(明治26年)5月3日、長さ32.5m、径間22.5m、幅5m。橋には「竣工」を「竣功」と刻まれているが、まさに命がけの工事であるがゆえに「成功」の功が似合う。 石橋そのものの緻密さはもとより、石橋の土台側の技術「鞘石垣【さやいしがき】」や「袖石垣【そでいしがき】」などへ存分に技術を駆使されているのは橋本勘五郎ならでは。そして洗玉橋は、数々の石橋を造り上げてきた橋本勘五郎が最後に手がけた橋として有名なのだそうだ。そういう点では、蓄積された技術の集大成となっている、といっても過言ではないと思う。
当時、木製の橋を架けようという計画が持ち上がったところ、住民の強い要望と寄付により石橋が造られることになった。当時でも有名であったに違いない橋本勘五郎を呼んでの石橋、以降多くの洪水にも動じない堂々とした姿を残し、住民の期待と願いに応えてきたといえる。
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