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 原尻の滝【はらじりのたき】  (大分県豊後大野市緒方町)    site up 2003/06/25

滝には大きく分けて2つあると勝手に思っている。高低差が大きく華厳の滝のような鬱蒼とした山に溶け込む和をイメージする滝、そしてナイアガラの滝のように、中流域の川が突然落ち込む洋をイメージする滝である。オランダの河川技師のデレーケは、日本の川を見て「滝のような川」だと目を白黒させた(これ推測)ように、そもそも日本の川は流れが急である。そんなそもそも滝のような日本の川にあって、東洋のナイアガラと呼ばれる本当の滝が存在する川がある。「原尻の滝」である。
幅120m、高さ20mの滝は、緒方川が突然落ち込んでその景観を作り出し、日本の滝100選に選定されている。
ちなみに本家ナイアガラの滝はというと、幅670m、高さ54mでやはり規模はアメリカンである。

しかし雰囲気ある滝だ。緩やかに弧を描く120mの滝幅に相応する滝壷、滝を取り巻く辺り一帯に「こんな滝が日本にあったのか」と思わせる。簡単に言えば「ほぉっ」である(編集注:ま、そんな感嘆の声かな)

訪れたときはやや水量が少ないと思われた。稲作関係に水が回っているのかもしれない。梅雨の時期やまとまった降雨の際には増水し、かなり豪快にその姿を変えるだろう、氾濫しない程度のときにまた行ってみたいと思う。

滝から200mほど下流につり橋がかかっており、滝を正面から見ることができる。
つり橋はそれらしく適度に揺れる。やはりと言うべきか女性の黄色い声が聞こえてくると、静かな田園風景とミスマッチだなと思いながらも、いつもより体重移動を多めにノッシノッシと歩いてみたりする(笑)。と、我々より先に行く女性4人衆はさらに飛び跳ねて揺らしているではないか、黄色い声は悲鳴ではなく嬉嬉【きき】として声を上げるものであった。
ま、そんなことはどうでもいい。つり橋から見ると、大小の水の流れとなって落ちている。その水量から想像する以上に大きな滝壷であるのは、増水時の水量がそうさせているのだろう。
紹介写真1 紹介写真2 紹介写真3
緒方川は原尻の滝上流部すぐのところを渡ることができる。沈下橋よりさらに低い、河原を歩いている感覚の道路である。欄干【らんかん】や柵類がないので、増水時に渡る際には少々注意が必要であろうと思われるが、幅も広く自然に渡ることができる。さらに滝壷を覗けるところまで行けるのだが、これは高所恐怖症でなくても股間の辺りが涼しくなるのを感じる(編集注:表現がちょっと…)。かと言って危険だからとロープを張ったところで、洪水時にはなくなってしまうだろうし、危険を冒す冒さないは個人の判断である。彼女にかっこいいところを見せようとギリギリまで滝に近づくのは程々にである。そんな理由の事故で行政の管理不行届きなどというのはあんまりだと私は思う。
ま、そんなことはどうでもいい。いろんな角度から楽しめる滝はそうそう多くない、原尻の滝の大きな特徴である。

こんな感じで滝上から滝壷を覗きこむことができる。なかなかスリリングであった(増水時は危険)。
また滝上すぐの道路上流側(すぐ近く)では、なんと赤いトラクターが川に入っていた。浅いところではあるが、この規模の川でしかも流れの真っ只中まで入って洗われる姿はそう見ないだろう? 頭によみがえる小林 旭とあの歌である。やはり日本の田畑には赤いトラクターが良く似合うと染み入る心境だ。その後にはなんと軽トラックも入っていた。
想像してほしい、トラクターや軽トラックが川に入って洗われているそのすぐ下流では、なんと落差20mの滝が迫る。作業で鍛えた肉体を持つ男が、赤いトラクターから降り立った途端、足元の岩がグラつき足をとられ川に流される、とっさにそれを見た軽トラックの男が、軽トラックのタイヤに手をかけて体を支えもう一方の手を精一杯差し出す、寸でのところでその手と手が結ばれ「ファイトッ!いっぱぁつっ!」とアレを飲み干す、とそんなことを容易に想像できるところだ(編集注:君だけだそんな想像するのは。もちろん危険なので再現はしないで下さい!)
紹介写真4 紹介写真5 紹介写真6

また滝上流の川中には緒方三宮社の立派な鳥居が建っている。なんだか不思議な景観である。鳥居の笠木【かさぎ】(2本の柱の一番上に横に渡される木)上にポツンと写っているのは、柱猛禽類とおぼしき大きな鳥が羽を休めていたもの。

原尻の滝周辺に一宮(父)二宮(子)三宮(母)の三社が立ち並んでいるそうで、12月5・6の夜には「緒方三社川越し祭り」が行われる。そしてその祭りでは、裸の男達に担がれた御輿が、川に建てられたこの鳥居をくぐって二宮に集まり、全ての御輿(神)が揃い、神々にひとときの団欒を過ごしてもらう神事のようだ。
原尻の滝すぐ近くには道の駅が整備されているが、以前訪れたときより周辺にいろいろと施設やお店が増えたように思う。多くの人々で賑わっている証拠だろう。国道沿いにポツンとある道の駅もドライブの休憩には大変便利だが、天然の観光スポットに併設される道の駅が、集客力の面で一芸に秀でているのは言わずもがなである。

九州朝日放送からもリンクされているライブカメラが設置されている。水量など確認できるので便利なサイトだ。
九州朝日放送

付近には石橋が見られ、原尻の滝上流500m程上流には品の良い「原尻橋(5連アーチ橋)」がある。こちらも是非ご覧になって頂きたい。
紹介写真6 紹介写真7 紹介写真8
 関連リンク 豊後大野市ホームページ  
   

地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
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