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佐賀県を代表する温泉の1つ「武雄温泉【たけおおんせん】」。
嬉野温泉とともに肥前国風土記(※1)というおよそ1300年も前に記された古書にその名を刻む半端でない歴史を有する温泉である。
その起源は三韓征伐の帰途ここに立ち寄った神功皇后が太刀の柄で岩を一突きし湯を湧き出させたとも伝えられ、そうなると更に500年の歴史を遡る。
写真は大正四年(1915)に建造され、肥前国唐津藩(同県唐津市)の出身である辰野金吾(※2)氏が設計を手掛けた「武雄温泉楼門」。
まさしく竜宮門を思わせる朱色の鮮やかな造りは武雄温泉のシンボルとされ国の重要文化財にも指定されている。
入母屋造本瓦葺の木造二重門で下層は白漆喰塗り。天平式楼門と呼ばれるらしく釘を一本も使用していないそうである。
(※1)奈良時代[710〜794]初期に編集
(※2)【たつのきんご】明治・大正期の建築家。代表的な作品として東京駅や日本銀行本店の設計を手掛けた。
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