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K-00195-O0014
 岳林寺【がくりんじ】 (大分県日田市)    site up 2004/03/29
岳林寺1
道路地図を眺めていると、一際目立つマークで岳林寺が紹介されていた。それは、国指定史跡のある施設が、同じマークで紹介されているのを見て、これは有名なお寺に違いと訪れた次第である。ということで相変わらず行き当たりばったりである点は否めないよねぇ...
地図を片手に、別段迷うこともなくお寺へと到着。なるほど敷地もかなり広そうであり、また楼門から見える本堂等なかなか大きそうに見える。早速駐車場(6台分ほどかな)に車を止めた。
すぐ目にとまった案内板を見ると、1342年後醍醐天皇の勅願【ちょくがん】(勅命による祈願。天皇の祈願)により元【げん】の帰化僧、明極楚俊【みんきそしゅん、または、みんきょくそしゅん】を開基【かいき】(創立した僧)とし、日田郡司大蔵永貞が建立したと伝えられる、九州唯一の勅願の霊場とある。天皇の願いにて開山されたお寺である。
九州で天皇勅願によるお寺はここだけ、なのだ。さすがは天領日田(幕府の直轄地だけど)である。なるほど、建物の屋根瓦には、堂々と菊の御紋が輝いている。お寺と天皇の紋章の組み合わせは確かに自分は見たことないような、と過去を振り返る。九州唯一というのを実感である。
そんな印象を持ちつつ楼門を潜ると、神社系とはまた違った雰囲気。石碑等が並んでいると少し踏み入れ難い雰囲気があるのも事実。臆病な私は「お邪魔します」と心で呟きつつゆっくりと本堂へ進む。楼門から進む参道の正面には、案内板に東照宮と紹介された建物があり、回り込むようにして庫裡【くり】(寺院の台所にあたる建物。住職や家族の住む所)や本堂への通路が伸び、その先にそれぞれ門がある。 境内は、元の本坊(本院)跡の一部だけで3500坪という広さというから、やはりその規模からも九州唯一の勅願のお寺というに相応しいものだ。
岳林寺2
岳林寺3 岳林寺4 岳林寺5
楼門に掲げられる文字 正面にあるのは東照宮とのこと 鐘と三重の塔、お寺という雰囲気
岳林寺6 その境内に入ると、やっぱり本堂も大きい...見上げながら写真を収めていると... 「おたく、観光の方?」と女性の大きな声が飛び込んできた。
声がした方へ振り向きながら「は、はい」と答えると、お寺の方だろう、女性の方がこちらを見ている。
「写真は結構ですが、ちゃんと声をかけてくださいね」とやや強い口調。突然のことで口がどもる。
「あ、あ、そうなんですね、す..」「ちゃんと声かけて下さい!」「は、はい」
そう言われ忙しく出かけていかれた。ううむ、岳林寺を訪れる際は庫裏で声をかけてから散策して頂きたい。特に張り紙などで「声をかけてください」といった案内はされてない。ま、確かに敷地内に入るのだから挨拶程度は必要かな、不法侵入とまでは言われないだろうがマナーであろう、ごもっとも。
岳林寺7 岳林寺8 岳林寺9
奥に見えるのが、庫裏の玄関 本堂側の門は閉ざされていた 門の瓦には...守ってるのでしょうね
岳林寺には、日田市立郷土史料館がある。以前は有料だったかもしれないが、現在は無料で拝観することができる。そしてセルフサービスな点が気に入った。自分で照明スイッチを入れるようになっている。スイッチの位置は入って左奥、通用扉の脇にありいくつかのスイッチを入れる必要がある。室内天井照明やケース内照明、正面の仏像へのスポット照明と次々に点灯する。
最も目立つのが、入って正面にある岳林寺釈迦三尊像。康永2年(1343年)の作品で、中央が釈迦如来像、右側が文殊菩薩像、左が普賢菩薩像とのこと。また、開祖である岳林寺木造明極楚俊坐像は、作者不明のようだが南北朝時代(1336年〜1392年)の像との説明がある。顔の表情などかなり精巧に表現されている。その他由来の巻物などいろいろと展示がしてある。
由緒ある岳林寺、日田で亡くなった郡代(幕府の要職)のほとんどの墓があるなど、歴史深いお寺である。
岳林寺10
岳林寺11 岳林寺12 岳林寺13
穏やかな表情の釈迦如来像 綺麗に陳列されている 日田市立郷土史料館の外観

 関連リンク 日田市ホームページ  
   

地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
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