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 白池地獄 (別府地獄めぐり)(大分県別府市)    site up 2003/12/22
白池地獄1
鬼山地獄から少し下ると白池地獄【しらいけじごく】の入口となる。読んで字の如く白い熱水の池で、一見するとツムラの乳青色入浴剤?といった雰囲気。
こちらの経営者も考えたのだ、熱水の池だけでは…と(たぶん)。そしてミニ動物園、ワニ園など趣向を凝らした地獄とも差別化(最初の施設はどこか分からないけど)しなければ...そこで温泉の熱も有効利用できるものとして白羽の矢が当たったのが水族館ということだろう。
ということで、白池地獄には熱帯魚館が併設される。他にも園内には、県指定重要文化財である向原石幢【むかいがはらせきとう】国東塔【くにさきとう】、その他石像などが展示され、郷土美術「二豊南画堂」には地元出身で江戸中期以降の絵画を見ることができる。
ちなみに石幢とは、石灯籠のような形で灯りを入れる部分に六地蔵が彫ってあるものをいう。
白池地獄2 白池地獄3 白池地獄4
白池地獄の入口の様子 向原石幢 地獄にも重要文化財(県) 国東塔 こちらも重要文化財(県)
さて、中に入ると乳青色の地獄を見るのは後の方である。まず緑茂る園内で展示品を眺めて進むと熱帯魚館が先に現れる。もうこうなると地獄はそれこそ二の次状態になるよね(笑)
私事を申し上げれば、熱帯魚には相当うるさい。数々の熱帯魚を飼育しては殺生をしてしまったという罪深き男であり、少し前の熱帯魚ブーム時に乱立した熱帯魚店に対しては、私の方が知識は上だと不要ともいえる自負の念を抱いていた男である。それに起因して九州の水族館には各所何度も足を運んだものだ。現時点で建設中の新マリンパレスには物凄く興味津々。よって水族館への眼差しは厳しいことを事前にお伝えした上でご説明しよう。
いきなりで申し訳ないが、白池地獄の熱帯魚館は古い、これに尽きる。魚もそう変わり映えしないというのもやや難である。というか、最近の熱帯魚店の方が水族館のように目を愉しませてくれるから、全体的に見る人の目が肥えているのもあるだろう。
白池地獄5
白池地獄6 私が思うに熱帯魚館内が暗いのに加え水槽内も暗い。施設が古いのと関連するがこれが水族館の魅力面で大きな要因となる。光合成で力みなぎる水草の緑、その中でキラキラと体を反射させて泳ぐ魚、それだけで雰囲気は全然違うだろう。でも水族館の管理が大変なことは知っている。幸いここは温度調整の熱源は温泉があるのでその点は恵まれていると思うが、巷の水族館の大半は赤字経営ということを考慮すれば維持管理だけでも大変だろう。
水槽には人食い魚ピラニア(実際は臆病なのよ)や、古代魚アロワナ、ピラルクにチョウザメ、私的に面白いところでニューギニアダトニオ、他小魚系も泳ぐ。世界最大の淡水魚ピラルクが泳ぐ水槽はさすがに余裕の大きさである。だが、泳ぐ大王ピラルクはかなり高年齢のようだった。水槽の前にはピラルクの剥製【はくせい】が展示されている。靴べら等に利用されるウロコが何枚も剥がされていたが、もちろん取ってはいけない。
やはり熱帯魚館のご説明が長くなってしまったが、肝心の白池地獄について少し補足しておこう。池は大きい方である。噴出口の温度は95℃で、その時の熱水は透明という。池に流れ出ると圧力と温度が低下するため、溶け込んでいた物質が変化してこのような色になるという。
泉質は含ホウ酸食塩泉と呼ばれ、他塩化ナトリウム、珪酸、重炭酸ナトリウムが含まれている。その温泉は飲みやすく(ほんとかな)胃腸病に効能があり、また入浴すれば皮膚病に効果があるとの説明がある。池の水は熱水なのでそのままは無理だけど、どこかで入浴できるのだろう...か。
熱帯魚館のある白池地獄、なんと言ったところで私にとって最も魅力的な地獄であることは間違いない。だって屋外の養殖池にオスカー(アストロノータス)が普通に泳いでいたりと、熱帯魚好きには面白いんだもの。リフォームが待ち遠しい。
白池地獄7
白池地獄8 白池地獄9 白池地獄10
ピラクル水槽、ピラルクはかなりお年 養殖池、良く見ると楽しい魚の姿 緑が豊かな地獄です

 関連リンク 別府市ホームページ 別府市観光協会ホームページ
   

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