この五重の塔は、定樹山大建寺深見五重塔が正式名称である。そんでもって驚くのが、この五重塔が一人の寄付によって出来たということ。地元安心院出身の故糸永貞樹氏が、地元への感謝の意から私財を投じて五重塔を寄贈、そればかりでなく、国宝級の美術品も収められるという美術館(予約要ながら無料)や、五重塔を眺めて入浴できる温泉センター等を財団法人ユフ福祉センターとして寄贈している。凄い方を育んだね安心院町と思う。五重塔は昭和58年4月15日に完成している。
糸永貞樹氏は明治28年生まれで、18歳で上京して一代でユフ精器株式会社(医療機械の会社)を設立した人物。ユフ精器株式会社は、2001年度には年商50億円を超える企業となっている。これだけの企業に育て上げる礎【いしずえ】を築くには、想像を絶する苦難を乗り越えたに違いない。その経緯の中で地元に感謝の念を抱く思い出があるのかな、一般人には驚きである。
|
|
|