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 島原湧水群  (長崎県島原市)    site up 2007/07/08
島原湧水群1
古民家の縁側で湧き出す水に涼しげな風情を楽しむ人々。夏、人々はを求めて水辺へと参集する。

ここ長崎県島原市は古くから「水の都」と呼ばれており、市街地のあちこちに点在する60ケ所以上もの湧水スポットからはこんこんと清らかな水が湧き出している。
人口5万人の市街地に湧き出る名水島原湧水群は九州内の名水百選に選定されている他のものとは違った趣きで、島原を訪れた人々をの風情で迎えてくれる。

←写真は明治初期に建築された豪商の屋敷を改装した茶房「しまばら水屋敷」、島原名物かんざらしや水出し珈琲などがいただける。

数ある湧水スポットのなかでも、とりわけ湧水が豊富とされるのが島原中心部の新町界隈。数件の民家の庭から湧き出す清水は1日1万トンという。古くからの街並みが残る新町一帯の水路には錦鯉が放たれ、「鯉の泳ぐまち」として島原の代表的な観光スポットとして広く知られている。


さて、この湧水群ができた歴史にふれてみよう。
かつて島原大変肥後迷惑(寛政4年[1792])という死者1万5千人にも及んだ有史以来日本最大の火山災害があった。

島原湧水群はこの災害の際の雲仙岳噴火に伴う群発地震による地殻変動によって誘発されたものといわれており、良好な水質を保つ湧水群の水量は約60ヶ所で22万トン/日の流量といわれている。また、市街地の地下は良好な帯水層となっているのと背後にそびえる眉山【まゆやま】の圧力によって自噴しやすい状態になっているのだという。

島原湧水群2
島原湧水群3 島原湧水群4 島原湧水群5
しまばら湧水館、新町にある無料休憩所 湧水の流れる水路に泳ぐ錦鯉たち 街のいたるところに涼の風情
島原湧水群6 島原湧水群7 島原湧水群8
しまばら水屋敷の入口 湧水庭 四明荘 透き通った清水 新町にある四明荘(民家)の湧水源
島原湧水群9 その他の代表される湧水スポットは、白土湖【しらつちこ】、武家屋敷の水路、浜の川湧水群、速魚川【はやめがわ】、水頭【みずがしら】の井戸、四明荘【しめいそう】など。

←写真は「浜の川湧水群」で島原中心部から少し離れ(1Km程)、国道251号から海側に古民家の密集した狭い路地を入ったところにある。
湧水群のなかでも歴史が古く、四つに仕切られているのは水の流れる順番に食材→食器すすぎ→食器洗い→洗濯場というように共同の水場として今でも地域住民によって利用されており、そのしきたりが守られている貴重なものだ。
島原湧水群10 島原湧水群11 島原湧水群12
昔ながらの地域共同の水場 浜の川湧水群 古民家の建ち並ぶ細い路地にある
このように島原には水と人とが密接した文化が古くから残っており、名水百選のみならず平成7年には国土庁(現国土交通省)の水の郷百選にも認定されている。

また、水にちなんだ商いも単に多いだけでなく「夏と言えば そうめん」。そう、ここ島原はそうめんの一大産地でおよそ400軒もの製麺所があり、全国でも有数の生産量を誇っている。

名水に温泉、旧跡や美しい街並みが残る城下町・島原は日本初の雲仙国立公園を背後に控え、海の幸が豊富な有明海にも面しており自然にも大変恵まれた地なのである。

島原の自然と湧水群の名水で心を潤す旅、大変お勧めです。
島原湧水群13
 関連リンク 島原市ホームページ 島原半島観光連盟ホームページ

   
地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
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