布田神社近くの駐車場から滝壷までは急勾配である。運動不足の私には帰りの登りがやや不安であるが、ま、そうも言ってられない。遊歩道は複数ルート用意されているのだが、最初に降りたルートは落ち葉と雨上がりの湿り気から、歩道は滑りやすく危ないと感じる時があった。降雨時(は行かないかな)や雨上がり時なら、仙者ヶ淵の方へ降りられた方が幾分か安全だろう。 さて滝である。滝壷の方へ降りていくとチラリチラリと見えてくる。落差は約50mとあり、日本的な滝と思う姿である。知らなかったのだが、矢部町には滝が48もあるらしい。その中で最も落差があるのが、この五老ヶ滝という。景観的にも知られたスポットで、熊本の名勝百景に選ばれている。
滝は概ね岩盤むき出しのところにあるものである。ここも例外ではないが、滝の周囲を囲むようにある岩の壁は、3万年前に阿蘇山噴火によって流出した溶岩層とある。なんとなく上部2/3と下部1/3では岩の質が違うように見える。ひょっとすると上部2/3が溶岩層だろうか。それにしても阿蘇山から少々離れたこの地でこの厚さである、凄まじい噴火爆発だったに違いない。
滝壷までやってくると、落差50mとはやはり立派なものだ。日本の滝百選にも劣らぬ名瀑布【めいばくふ】かも、と思う。
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