あじこじTOPへ
お買物厳選リンク あじこじTOPへ 県TOPへ 地方エリアページへ
K-00149-H0044
 山吹水源 【やまぶきすいげん】 (熊本県阿蘇郡産山村)    site up 2003/10/23
白川水源1
スタッフごうが、一番好きな滝と語る「関の尾の滝」。私は滝ではないが一番好きな名水(水源)どこか?と聞かれたらこう答えるだろうなぁ山吹水源と。
各地の名水・水源にも目移りするところではあるが、山吹水源に行かれたことがある方には、「なるほど、確かにいいところだよね」と肯定的なご意見を頂けるように思う。
山吹水源は阿蘇と九重の間に位置する産山村【うぶやまむら】の湧水である。産山村には名水100選にも選定される池山水源があり、さすがにこちらはメジャースポットとして多くの観光客や水汲み客で賑わう。しかし山吹水源は、少々人里はなれていることもあってか、または駐車場から5分ほど歩く必要がある点が敬遠されてかは不明だが、池山水源の賑やかさはなく静かに佇む水源である。この静けさが良いのだ。(編集注:暗いイメージで苦手という御仁もいるかもね)
余談であるが池山水源を以前訪れた際に、近くの花温泉館のお土産店でのことである。お土産を購入後にちょっとした雑談となった際、明るく気さくなそのお姉さんは、
「池山水源に来られたのですか? だったら是非、山吹水源もいかれてください。私はそちらが好きなんですよ」
とにこやかに語った。
この山吹水源を好きと語る女性、幾年かの記憶の流れのなかで美の方向へと変化し、より素敵な女性というイメージへと成長したように思うが...ま、そんなことは良い。
そのとき、あなたがそこまで言うなら行こうではないか、と訪れたのが最初の山吹水源、十年程前の話である。それにしても訪れた山吹水源の雰囲気の良いこと。ここが好きという女性の心は美しいに違いない、とさらに綺麗なオーラが記憶に加味されたことは確かだろう(編集注:やはり余談であった)
白川水源2
白川水源3 産山村は観光に対して力を注いでいる。やれ物産館だ体験工房だ宿泊施設だなどと観光施設の充実に注力しているか?といえば、別に突出しているわけではない。もちろん国立公園内の立地条件を活かした施設はあるにはあるが、目立つ大きな施設はないように思う。しかし、押さえるべきところを産山村は知っている。それは標識が綺麗に整備されているのだ。よほどのマイナースポットにでも行かない限り、産山村の観光地で迷うことはないだろう。正直、大変助かるのだ。集客施設にお金をかけるのも手段なのだろうが、こういった観光客へのいたわりも重要だなと認識させられる。「オレにはナビがある、そんな標識は見なくても」と誇らしげに鼻を鳴らす狭量【きょうりょう】な御仁も、この判り易い手作り的標識の恩恵を受けることは間違いない。
主要道からそれて目的地までは4kmほど。山吹水源までの道路はあまり広くない。
白川水源8 白川水源9 白川水源10
山吹水源がないところを撮ってしまった 道中こんな感じ 水面に写された木々・静の世界ですね
山吹水源の湧出量は毎分30トン、池山水源とほぼ同じ湧出量を誇る。池山水源も木々に囲まれた静かな中にその名水を湧出しているが、山吹水源はさらに静かである。水を汲みにくる人の数は池山水源とは比べるまでもなく少ない。水質がどうのという前に、5分という距離が重たいタンクを運ぶには辛いということだろう。池山水源が大人からお子さんまで水汲みに興する賑やかさに比べ、ここは深い自然に足を踏み入れたような雰囲気と静けさを持ち合わせている。大人の水源、そんな感じなのである。風がなければ水面は鏡のように木々を写しこみ、実に美しい光景を見せてくれる。
池山水源と山吹水源の源は、九重連山になるだろう。阿蘇、九重の雄大な山々はこのようなオアシスを無数に提供してくれる偉大な山、飽きないところだね、と思う今日この頃である。
くまもと名水百選に指定。
白川水源4
白川水源11 白川水源12 白川水源13
駐車場は意外(?)にも広い 徒歩5分となっております 写真左の小道を進まれた方が楽

緑濃いなだらかな山道を歩く男。山仕事の帰り、いつもより仕事が進んで気持ちが弾み、清流の水の音が妙に心地いい
突然、綺麗な水を湛える池にさしかかった。こんなところに湧き水があったか?と不思議に思いつつも、男は喉の渇きを潤すために水に手を伸ばす。するとあろうことか、大事な仕事道具の「斧」を水に落としてしまった。ああ、斧が沈んでいく...(というほど深くはないけどね...)
男は愕然として崩れ落ちた。すると水面が静かに揺れる。男はふと顔を上げると美しい女性が立っていた。一輪の波紋が静かに広がっていく...
「あなたが落としたのは金の斧? 銀の斧? それとも鉄の斧?」
女性は澄んだ声で問いかける。 金や銀では斧としては軟すぎるでしょ、それで木が切れるかいっ!と現実的には思うところだが、男は換金目的でこう言った。
「き、金の斧です。」
女性は一瞬悲しげな表情をみせたが、すぐに頷き手を広げた。すると水面一面がやまぶき色に染まったではないか。まさに金の水。光り輝いている...
「あいにく金の斧がみつかりません。代わりにといってはなんですが、このやまぶき色に輝くお水をお持ち帰りください」
男は大変喜び、水筒や袋、竹を切ってきては加工してと持てるだけ水を汲み、お礼を言うとヨタヨタしながらも降りていった。
やっとのことで街へと着いた男は、辺りの町人を集めて、
「いまから、金の水を見せてやる。眩しい程に輝くんだ、金だぜ、金」
と誇らしげに水を取り出すと...そこには輝くほど透き通る綺麗な水。
「あれ、金の水はどこに...」
あまりのことに愕然と座り込んしまった。それをみた町人が、
「おお、これはうまい水だ」
と歓声を上げては瞬く間に水を飲み干してしまった。そして、
「おい、この山男は金の水いうて、そら確かにうまか水ばってん金じゃなか、ホラ吹きたい」
と笑った。男も力なく笑うしかなかった。
だからといって、山男がホラを吹いたから“山吹”なんて由来ではないだろう(編集注:うん、それはないだろう)

静かな水面に風景を映しこむ山吹水源、ある人にはやまぶき色に見えるのかもしれない。
山吹水源、水は清らかに湧きつづける。これからも風景を写しこんで...あるときは心までも写しこんで...ホントに水神様が現れるかもしれない。そんな雰囲気の水源である。(編集注:由来を創造するのが好きだねぇ)

白川水源11 白川水源12 白川水源13
綺麗な水に砂が舞う 水神様でしょうか... コケも美しく緑に光り...
 関連リンク 産山村ホームページ  
   

地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
お買物厳選リンク あじこじTOPへ 県TOPへ 地方エリアページへ
K-00149-H0044
九州の情報はここでチェック!   あじこじ九州TOPへ