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夏、近し。そう感じる今日この頃、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか? さて、蘇鉄【ソテツ】と言えばなんとなく身近な植物であり、あまりまじまじと見る機会も少ないように思います。 ここ、熊本県岱明町には蘇鉄を家族同然若しくはそれ以上?に大事にされている大変幸せな蘇鉄があります。
国指定天然記念物
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JR鹿児島本線・大野下【おおのしも】駅。小さな木造の古い駅舎があり、駅構内に設置された名所案内には「大野下の大蘇鉄、東南1キロメートル徒歩15分」とだけ記載されてある。駅前の観光?案内板を確認するもアバウトな表示である。
大野下駅付近は周りを見渡しても特にこれといった目立つ高い建物はない。田畑ばかりといった感じで時間がここではゆっくりと流れるといった雰囲気を醸し出している。(なんとなく意味深?続きをご一読くださりませ)
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だいたいの位置を把握し、いざ東南へ1キロ。道中、見た限りでは「清田酒店」前の電柱脇に控えめに設置されたこの小さな案内板しかないように思う(案内板というより案内杭である)。 この先すぐに蘇鉄さん家の大蘇鉄(またまた意味深?)があるのだが、要は各地の観光名所のように案内板に従って行けばなんとかなる、という世界ではないのである。
ここでは時間がゆっくり流れる。道中の散策を楽しみ、そして、進む方向に悩みつつ蘇鉄さんとの出会いを楽しみにしていただきたい。
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しかし、この案内杭を見つけてからは要注意である。ようやく見つけた案内杭からはほど遠くないのだが、この表札「蘇鉄」を見逃した方は先にある神社まできたところで疑心暗鬼に陥るものと思われる。
そう、「大野下の大蘇鉄」はこの蘇鉄さん家の庭先にあるのである。 但し、廻りの木々などで注意深く周囲を見ていないと発見できない。人の家の敷地内に入らなければならないため、多少の抵抗感があるが観賞される際は蘇鉄さんへ一言声をかけて頂きたい(こころよく見せて頂けます)。
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元来、蘇鉄家は池松姓であったそうである。昔、そこに居た大変美しい娘に悲しい出来事が起こり、その娘の魂が蘇鉄の精として宿ったのだそうだ。 そして、明治維新の頃、蘇鉄の心根【こころね】を哀れに思った同家がこれまでの池松姓から蘇鉄姓に改名し、16代以上もの間この蘇鉄を大切にしてこられたのである。この蘇鉄は、言い伝えのように綺麗な雌の大株で全国でも最大級のものである。 |
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【Date:現地案内転載】
根元の周囲は約11m、根元から約16本の枝幹を出し、その最大のものの根元の周囲は21mある。枝張りは8m四方の玉垣の中を東西約9.6m、南北約11mに伸び、樹高は約4.5mある。最長の幹は北に約7.2mにおよぶ。樹齢は1000年ともいわれているが、樹勢はいまなお盛んである。
詳しい情報はこちら 玉名市ホームページ
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【大野下駅 紹介】
昭和3年10月に大野下駅は開業された。当時を思い起こすその古い駅舎には今でも歴史の跡がしっかりと刻みこまれている。 昭和20年8月12日、米軍機ロッキードP38から銃撃を受け、その銃弾の跡が残っている。終戦3日前の出来事であった。
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舎内の案内板 |
2つ見える黒い筋が銃弾の跡 |
平和への傷跡 |
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