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 杖立温泉 鯉のぼり祭り (熊本県阿蘇郡小国町/大分県日田市天瀬町)    site up 2003/05/01
杖立温泉の鯉のぼりといえば、川幅いっぱいに無数の鯉が風に泳ぐ姿を思い起こされるのではないだろうか。今では大変有名になったこの鯉のぼりで、杖立温泉の知名度は高い。
中国の古い伝説に、中国の大河「黄河」を登った鯉は、登竜門に上りつくと姿を変え、竜となるという「鯉の滝登り」の話が鯉のぼりの由来とされる。

鯉のぼりの姿の起源としては、武士達が戦への出陣の際に、武家に幟【のぼり】が立てられるようになったとされ、足利尊氏の天下統一で幟を立てる習慣が生まれたとされている。鯉の柄になったのは江戸時代初期とされており、口を開けた今の鯉のぼりの姿になったのはそう昔ではないような気がする。
杖立川の美しい流れに、無数の鯉のぼりがなびく姿は魅惑的だ。
鯉は恋、恋は濃い、ああなんてロマンンチックな、私はときめくのだった(編集注:笑)
また駐車場がシャレている。しかし、ひょっとするとこんなことも起きるかもしれない。
早めに温泉についてゆったりとした気分。一風呂後の贅沢な食事に地酒がしみる、久しぶりに女性との機知に富む会話に心を緩ませ、いつしか過ぎたアルコールに夢の中。ふと気が付くと辺りが騒がしい。聞くと昨夜から猛烈な豪雨に見舞われ杖立川が増水、駐車場にある1台の車が今にも流されるというのだ。慌てて旅館窓から顔を出すと今まさに流され始めた愛車の姿、「ああーっ、動かないように杖たててぇー!」
こんなことも起き得るのだ。(編集注:ないない)

説明しよう、杖立温泉の共同駐車場の低い場所はほぼ河原と同じ高さにある。もちろん増水時やその恐れがある場合には駐車できないことになっているからご安心頂きたい。よく一級河川の中下流域でみられる河川敷駐車場が、この上流域でもなされているといえばお分かりになるだろう。ま、比べればうんとこじんまりとした駐車場だが、それだけに水辺への親しみ感が湧くというもの。
駐車場は、途中沈下橋【ちんかばし】を通って向かい側へと渡るわけだが、鯉のぼりと川と沈下橋、それに沈下橋を渡る車や人々が風情に一味加えている。

杖立温泉には、ひそかなブームがあるらしい。なんとも意図的なひそかさではあるが細かいことを言ってはいかん。あじこじ九州もひそかに紹介させて頂こう。
杖立温泉内には沈下橋以外に3つの橋がある。「紅葉橋」「杖立橋」「桜橋」である。このそれぞれの橋のたもとには、皆の健康を守る「健やか地蔵さん」、恋が実るようにと祈る「恋の成就地蔵さん」、そして子供達の成長を見守る「子育て地蔵さん」がおられる。それぞれの橋で祈願リボンを結めばきっと願いが叶うのだ。
信じる者は救われる(保証はなしよ)、杖立温泉を訪れた際は是非祈願されることをお勧めする。
健やか地蔵さん と 紅葉橋 恋の成就地蔵さん と 杖立橋 子育て地蔵さん と 桜橋
日田往還道、昔の街道の後も見受けられ、当時らしい狭さがいい感じである。日田天領とここ湯治場【とうじば】として栄えていた杖立郷を結んだ歴史深い道である。
当時九州で唯一の幕府直轄地「日田天領」、さぞお偉い方々がここを訪れていただろう...支払いはプライド高くいつも10枚の小判、そうテンリョウを支払っていたそうだからなんとも気前が良いこと(編集注:ウソだろ?笑)

日田往還道に面してある東林琉璃堂では薬師様が祭られている。
東林琉璃堂からほど近く、車道から斜面を上る階段があった。杖立大神宮である。
天照皇大神を祭神【さいじん】とし、相殿【あいどの】として学問の神菅原大神(道真公?)を祭る神社とされる。度重なる兵乱と火災により古文書等が一切紛失しているものの、室町時代の御神鏡がおさめられる歴史ある神社のようである。
また昨今では、平成3年の大型台風19号による災害により、付近一帯の杉林が被害に遭い、境内の樹齢推定400年とされる神木2本も無残に倒れ、同時に社務所を破壊。さらに石段の被害に加え社殿上の崖上には雑木の倒木が無数あり、二次被害を考慮して現在の地に移転されたとある。
倒れた2本の神木であるが、銘木市で神木であることが評価され落札、その収入をもとにこの地へ移転、復元がなされたとある。
杖立温泉、ここはゆっくりと遊び温泉につかりにくる場所だ。足湯もあって、川で遊んだあとなどにはゆっくりとつかるのもいいだろう。
杖立という名は、平安時代、旅の途中でこの地を訪れた弘法大師空海上人が、温泉の効能に感動し持っていた竹の杖を立ててみたところ、なんと節々から枝や葉が生えてきたのがその名の由来だとか。また、杖をついて湯治にやってくる病人や老人も、杖を立てて置いたまま帰るほど元気になるからだ、とか言われている。前者の光景を想像するとちょっと恐ろしいが、後者ならば有り得る由来だなと思う。

鯉のぼり祭りは毎年4月初旬〜5月初旬にかけて開催されている。
下記写真クリックにて大きい写真が開きます(640×480pixel)
紹介写真1 紹介写真2 紹介写真3
泳ぐ鯉のぼり 沈下橋と鯉のぼり 子供と水面に鯉のぼり
   

 関連リンク 小国町ホームページ 杖立温泉旅館組合ホームページ

   
地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
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