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チリン、チリンという音を奏でたという知林ヶ島のクロマツ、現在はマツクイムシによる被害でわずかに残るのみとなっているようだ。
今後は指宿市を主に環境省や鹿児島県によって自然環境に配慮した公園事業の推進がなされるという。知林ヶ島は人間の手によって開発された今の自然界においては、言わば前記した"わずかに残るクロマツ"のような存在と言えよう。
島と陸とを結ぶ砂州が人と人との懸け橋に例えられ、知林ヶ島は「縁結びの島」と言われることもあるそうだ。
ある季節のわずかな時間だけ現れる砂州によって渡島できるといった希少な神秘性を秘めた島だからこそ、より人間の手を加えない、より自然のままに姿を残す、必ずしも人間本位ではない、そんな開発の在り方によって末長い「自然と人との良い縁結び」が叶うことを願いたい。
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