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遠賀川土手にある銀杏の中で、最も大きい木が直方市にある。花の木堰の大公孫樹である。ちなみに「はなのきいぜきのおおいちょう」と呼ぶ。だがしかし、地元の人でもこの正式な呼び名はあまり知られていないだろう。 銀杏と書いたり公孫樹と書いたりする。かたやぎんなんと呼べるし、かたやこうそんじゅとも読める。公孫樹とは「孫の代に実る樹」という意味で、イチョウの漢名であるようだ。中国ではこう書くのだろう。それだけぎんなんが豊富に採れるまでには時間がかかるという意味だろうか... これは余談だが、三国志の時代に公孫賛【こうそんさん】という君主がいた(ご存知?)。同様に解釈すると「孫の代に実る賛美」というような意味だろうか。歴史的には残念だったねと述べておこう…(編集注:まったく余談だ) |
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この大公孫樹(ここでは銀杏とは書くまい)、一見そう大きな木に見えない。遠賀川土手といっても、犬鳴川が遠賀川に合流する直前の土手にある。道路で言えば、県道27号線、中島橋と植木交差点の間に位置する。この道を走っていると、公孫樹の木がこんもりと姿を現す。土手も道路より低いところにある分、あまり気づかれていないかもしれないが樹齢1000年を誇る老木である。 往年、石炭を積んで遠賀川を行き来していた、五平太舟【かわひらた】の船頭たちの目標として親しまれていたそうである。五平太舟と書いてかわひらた、まず読めまい。五平太舟とは水深の浅い遠賀川を運行するため、底を浅く作った舟のことであるようだ。
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公孫樹の木は、大きくなると幹にコブのようなものができる。この形が乳に似ている(?)ことから乳こぶと呼ばれ、たいていの大公孫樹は子授かりや安産のご利益があると祈願の対象になっている。この花の木堰の大公孫樹にも乳こぶが見受けられ、そういった親しみを持たれているのではないだろうか。
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花の木堰の大公孫樹というように、見下ろす形で近くに犬鳴川の花の木堰がある。ここの下流側はブラックバスのスポットとして、土、日曜日にはアングラー達が集う。私も釣ったことがあるところで、夜も釣れるんだと自ら実感した場所である。おっと、これも余談であった。(編集注:まったく!) 花の木堰の大公孫樹、それは 樹高28.4m 根回り17.6m 枝張り 東西25.4m 南北21.0m を誇る、福岡県指定天然記念物である。 バス釣りの合間にでも、是非見上げてほしいものである。
曇りの日に撮影、もう少し鮮やかな緑で写したかったが...また訪れるとしよう。
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