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 旧・大阪商船 (福岡県北九州市門司区)    site up 2004/02/17
旧・大阪商船1
レトロな町並みが人気の門司港レトロ地区、あじこじ九州では主要なスポットをそれぞれにご紹介していきます。

旧・門司三井倶楽部からすぐ近くにあるのが、「旧・大阪商船」である。案内板には、木造2階建(一部レンガ型枠コンクリート造)とあるが、一見すると総コンクリート造りに見える堂々とした建物である。
屋根には八角形の塔屋【とうや】が設けられ、レンガ(タイル?)を部分的に配した外観は異国情緒ある雰囲気である。窓の形式や塔屋のデザインなどから、ドイツ・オーストリアで開花したゼツェシオンの影響を受けているとされる。
設計者は河合幾次氏。こちらも現在の所有者は北九州市。歴史的価値あるものを残す上で必要な措置と思うし、またそれを観光客を集めるためにうまく活用している点はやるね北九州市、と思う。
ちなみにゼツェシオンについて補足すると、ゼツェシオンとはセセッション(分離派)という意味で、1897年にオーストリア首都ウィーンでオットー・ワグナーを中心とする若い芸術家たちにより始まった活動であり、その後オーストリアからドイツに広がっていった芸術革新運動。芸術に疎い【うとい】私であり詳しいことは分からないが、簡単に言えば過去の建築様式から分離して、新しい建築様式を創造しようといった活動であるらしい。その影響を受けたとされるこの建物ではあるが、今となってはレトロな建物と称されるところ、嗜好性は絶えず進化していることの現れであろうか。
この建物の現役当時、大阪商船の大陸航路の待合室として利用され多くの旅人で賑わっていたという。1階に待合室、税関の派出所が用意され、2階に事務所が置かれていたようで、その頃でもなかなか洒落たターミナルセンターであったに違いない。
それに、屋根の八角形の塔屋は飾りではなく、明かりが灯され灯台の役割も担っていたというから機能美でもある。
現在は1階に多目的利用施設として無料開放される海峡ロマンホール、2階は大阪商船にちなんでだろうか海、港、船をテーマとした海事資料室、それとわたせせいぞうの海ギャラリーがある。
旧・大阪商船2
旧・大阪商船3 旧・大阪商船4 旧・大阪商船5
建築美を感じますねぇ 旧大阪商船の門司が掲げらる 灯台の役目も果たした塔屋
旧・大阪商船6 訪れたときも、1階のイベントホールでは催し(展示会かな)が開かれていた。外観はもちろん、内部もレトロ感が漂う。左写真は2階への階段上り口様子で、下の中央の写真が見上げたところである。壁や階段は上塗りされて綺麗であるが、この雰囲気は日本建築にはない西洋なレトロである。ふと気付いた。レトロという言葉は和風建築物には合わないよね。世界遺産の合掌造りの家などを指して、あれはレトロだねぇとは言わないだろう。レトロとは復古調や懐古趣味といった意味であるので、和的表現なら古風なんて言葉になるだろうか。言葉も流行その他で進化するらしいが、さてどうなることか? レトロという言葉は、未来では使われない過去の言葉になってたりして(笑)
この階段を上った2階には先述の海事資料室(無料)と、心なごむイラストで有名なわたせせいぞう氏の海ギャラリー(有料 大人100円、子供50円 2004年2月現在)が常設される。
旧・大阪商船7 旧・大阪商船8 旧・大阪商船9
1階の廊下の様子 いかにも西洋風の階段 夜もまた素敵な雰囲気を漂わせる
 関連リンク 北九州市ホームページ 門司港レトロ倶楽部ホームページ

わたせせいぞう公式ホームページ
   

地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
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