現在も門司港は門司税関があるなど、貿易港としての一面を持つ。社交倶楽部を建てるほどであるから、三井物産は当時からこの地で商いを盛んにしていたのだろうと思われる。
施設内の見学は自由である。門司港駅の正面に向かい合うように位置しており、正門から綺麗に整備された庭へと足を踏み入れる。建物を見上げつつぐるりと庭を廻ると、不思議なことに奥にはあまりにも普通な雰囲気の和風建築物がつながっている。こちらは特に見学できる様子ではないが、洋風と和風が一緒の建物というのも面白い。本館が洋風、和風の建物は附属屋【ふぞくや】というそうだ。
さて、門司三井倶楽部はもともとはこの地にあったものではなく、門司港駅からはかなり離れていたそうである。そこに、再開発の計画が持ち上がり、集客力向上と保存・公開のためには移設が必要という結論に至ったのであろうか、莫大な費用と4年という時間を投じてこの地に移築された。
1階部分は見学無料であり、食事処もあり優雅なひとときを過ごすことができる。2階は有料(200円 平成16年2月現在)ということだが、展示施設があり、アインシュタインと林芙美子【はやしふみこ】ゆかりの品々を見ることができるという。
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