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 朝倉三連水車(3連水車)  (福岡県朝倉市)    site up 2003/09/09
朝倉三連水車1
朝倉三連水車を訪れた、実にあじこじ九州で紹介しようと訪れること3度目であった。何故かって? 良くぞ聞いてくれた(編集注:聞いてないよ)
最初に訪れたのは今年の3月21日だった。菜の花の紹介にと筑後川流域を廻ったものだが、その際に訪れたときは稼動しておらず水車なのに水気がなく骨組み(別に稼動時と変わらないけど)だけに見える印象だった。これでは絵になろうはずもない。例えば初デートで気が逸り【はやり】、強引に押しかけ未化粧のツヤッ気のない彼女を見てしまったような、ほろ苦い出会いだったことを覚えている(編集注:だいぶ違う)
で、2回目は6月15日。水車はまだ稼動していなかった。おいおい、もう田植えなど行われて揚水も必要な頃だろ?どうして水車が働いてないんだよ!と心の中だけで叫んだものだ。ま、仕方ない。再訪を約束した次第である。
知名度高い朝倉の三連水車(正確には菱野三連水車)であるが、期待に頭がエイリアンのように膨らみすぎてはいけないのでズバリお伝えしておこう。近くの国道からも三連水車の標識は沢山見受けられ、メジャースポットであることを宣言している。
多くの方はこう思うだろう。
「そんなに有名ということは、そうとう大きい水車だろう、それが3連なら見応えあるな」
しかし、行く手に見えてくるのは大きさとしては普通の三連水車なのである。中には「有名な三連水車はまだ先なのかなぁ」と通り過ぎる方もおられるやもしれぬ。事実私は感じた「ここなのか?」と。ま、私の場合は、最初の出会いが上記のように稼動していない状況であったことも考慮要であり、第一印象は恐縮ながら良くなかったわけだけど。
でも、不思議なもので3回目にして水を勢い良く組み上げる様子を見ているたら、
「朝倉の水車君、どうも君を侮りすぎていたようだ」
と反省心すら芽生えてくる。水を汲み上げないときの姿からは想像できない、水を得た魚(まさしくだけど)のように輝いていたのだった。
朝倉三連水車2
朝倉三連水車3 朝倉三連水車4 朝倉三連水車5
シンプルな軸受け部 菱野三連水車(川上より) 菱野三連水車(北側)
朝倉三連水車6 江戸時代、当時筑後川は洪水を頻繁に起こしており、度々ききんが発生しては食糧難でこの辺りの人々は大変苦しんでいた。そこで祖先の人々は、1663年、田畑を潤せるよう筑後川から堀川を造り、1722年には岩盤をくり貫き新たな取水口を設けるなど水確保に力を注いだ。左写真ように堀川に豊富な水が引き込まれたのである。しかし、堀川より土地が高い北側については、今のように電動ポンプがあるわけではなく、せっかく引き込まれた堀川の恩恵を受けにくい。そこで登場したのが自動回転式の水車である。
堀川用水及び朝倉揚水車は平成2年、国指定史跡となっている。1789年頃に設置されたとされる朝倉の水車群は、三連水車1基(菱野三連水車)、2連水車2基(三島二連水車久重二連水車)が存在している。いずれの水車も勢い良く効率よく水を汲み上げる。なかなか見ていて飽きないものだ。
菱野三連水車(最初は2連だったが後に1連追加されたようだ)は、上流部より、4.76m、4.30m、3.98mと下流側に向かって少しずつ小さくなる。これは、水車の回転数と揚水する高さと量に密接に関係しており、揚水量は1日8,784トン、13.5ヘクタールを潤しているという。ちなみにニ連水車の直径はいずれも3.98m。
各水車に設置される柄杓【ひしゃく】は、大きい方から48個、44個、40個が装着されている。水車の横に四角い筒が見えているが、これが柄杓である。水車の幅は約1.5m、水車の輪と輪の内側には水の力を受ける板があり、これに水を受けて水車が回転する。すると、水車の輪の外側に取り付けられた柄杓も当然同時に回り、自然と水が汲み上げられ水車の上部に達するころ柄杓が傾き水が流れ出し、灌漑用地へと水が導かれるという寸法だ。無駄のない動きとはこのこと、当時の技術に脱帽する。
朝倉三連水車7
朝倉三連水車8 朝倉三連水車9 朝倉三連水車10
揚水された灌漑用水 三島ニ連水車 久重二連水車
朝倉三連水車11 左写真が、シーズンオフ中の乾いてしまった水車である。念のためこんなシーズンもあるのでご用心である。どうせならシーズンインの水を汲み上げる姿が見られる頃に訪れた方が良いに決まっている。このときも多くの観光客が訪れていたのであるが、きっと物足りないと思う。さすがは国指定史跡メジャースポットの集客力であるなと関心しつつも、あじこじをご覧頂いた方々には是非シーズンを選んで訪れて頂きたいもの。
11月位から6月上旬までは水車は休暇中のようであるから、観光に訪れるならば6月下旬から10月までと思われた方が良い。
これら朝倉の水車群は5年に一度作り直されているという。木製であるから、どうしても作り直しが前提であろうし、その全てが国指定史跡なのだろう。
近くには、水車と並んで重要な史跡「山田井堰【やまだいぜき】」がある。こちらも後日ご紹介したいと思う。
下記写真クリックにて大きい写真が開きます(640×480pixel)
朝倉三連水車12 朝倉三連水車13 朝倉三連水車14
水車アップ1 豊富な揚水 水車アップ2 花と水車 水車アップ3 柄杓は回る
 関連リンク 朝倉市ホームページ あさくら観光協会ホームページ
   

地図はこちらから⇒  Mapfan地図へ がおおよその位置になります。
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